離婚した親への結婚報告と結婚式準備のポイント

こんにちは、ブライダルプランナーの橘さおりです。今回は両親が離婚している新郎・翔太さん(31歳)のケースをもとに、「結婚報告 離婚した親」への対応や、結婚式当日に気まずい雰囲気やトラブルを避ける工夫についてお話しします。ご両親が離婚している場合、結婚の報告から式の招待、披露宴での席次や進行まで、さまざまな悩みが生じますよね。「別れた両親同士を同じ空間に招いて大丈夫だろうか」「招待状の宛名や席次表の肩書きはどうすれば?」など、翔太さんも頭を抱えていらっしゃいました。
しかしご安心ください。親が離婚しているカップルは今や珍しくありませんし、それゆえのノウハウもたくさん蓄積されています。実はある調査では、親が離婚している20~30代の男女220人のうち、式に離れて暮らす親(非親権者)を呼んだケースは約半数、呼ばなかったケースも約半数という結果が出ています。つまり、両親双方を招待するか片方だけにするかは半々で、人それぞれ違う選択をしているのです。新郎新婦で話し合い、ご両親やご親族とも相談しながら、ベストな形を探っていきましょう。
それでは、離婚されたご両親への結婚報告のコツ、結婚式準備で気を付けるポイント、当日のトラブル回避策を順に見ていきます。翔太さんの不安も、一つひとつ一緒に解決していきましょう!
離婚した両親への結婚報告:二人それぞれに心を配る
まずは結婚の報告についてです。両親が離婚して別々に暮らしている場合、報告の仕方にも気を遣いますよね。基本的には、それぞれの親に個別に報告することをおすすめします。一緒に暮らしていた方の親(親権を持ってあなたを育ててくれた親)には直接会って報告できるのが理想ですが、遠方で難しければ電話でも構いません。その際に「実はもう一方の親にもお知らせしようと思う」と一言断りを入れておくと、後々の誤解を防げます。育ててくれた親としては、「自分を差し置いて元配偶者に報告するの?」と寂しく感じる場合もあるからです。ですから、まず身近にいる親御さんの気持ちを聞くことが大切です。
翔太さんの場合で言えば、おそらくお母様が親権者として育ててくれた側で、お父様が別居されている状況でしょうか。まずはお母様に「結婚することになった」と報告し、その反応やお気持ちを伺ってみましょう。「お父さんにも伝えるつもりなんだけど…」と切り出したとき、お母様がどんな表情をされるか、何と返してくるか、耳を傾けてみてください。中には「私は別に構わないわよ。あなたの晴れ姿をお父さんにも見せてあげなさい」という寛大な親御さんもいますし、逆に「私は反対だけど、あなたが決めるなら…」と複雑な胸中を吐露されることもあります。親御さん自身の思いにも一定の配慮を示しつつ、最終的には新郎新婦お二人の判断で進める旨を丁寧に伝えましょう。
次に、離れて暮らすもう一方の親(翔太さんの場合はお父様)にも報告です。こちらもできれば直接会うか電話で伝えられるとベストです。ただし長い間連絡を取っていなかったり、関係がぎくしゃくしている場合は、いきなり連絡すること自体ハードルが高いですよね。そのようなときは、結婚式への招待を切り出す前に、まず結婚の事実だけを報告する段階を設けると良いでしょう。ゼクシィの記事でも「結婚報告と結婚式への招待は切り離して考えて」とアドバイスされています。最初の連絡では「今度結婚することになりました」という報告だけに留め、相手の反応を見てから式への招待を切り出すかどうか決める、というステップを踏むのです。
例えば電話をかけて「お父さん、久しぶり。今日は大事な報告があって電話しました。実は○月○日に○○さんと入籍しました(または結婚することになりました)」と伝えてみてください。お父様が「おお、そうか!」と喜んでくれたらしめたものです。「できれば式にも来てもらえたら…」と続けやすくなります。一方、微妙な沈黙や戸惑いが感じられたら、「また改めて連絡するね」と一旦電話を切り、時間を置いてからもう一度招待について相談する、というやり方もあります。ワンクッション置いて相手の気持ちを探ることで、無理に誘ったり拗れたりするリスクを下げられるのです。
両親それぞれへの個別対応とフォロー
両親双方に結婚の報告ができたら、次は結婚式への招待について考えます。ポイントは、それぞれの親に対して公平かつ誠実に接することです。例えば、先にお母様にだけ招待状を送り、お父様には何も連絡しないままだと、お父様が後で知ったときに深く傷つくでしょう。逆もまた然りです。ですから、招待するのであれば基本的には両方の親を招待する方向で検討しましょう(明らかにどちらかが出席を強く拒む場合を除いて)。その際、離婚した両親同士は直接連絡を取らないでしょうから、新郎新婦が間に立って調整役になる必要があります。
招待状の宛名も悩ましい点です。通常、招待状は新郎新婦の連名か両家親の連名で出すケースが多いですが、離婚している親には個別に送るべきか、一緒に送るべきか…。基本的には、別々に暮らしているのですから別々に送付します。たとえ離婚後も比較的友好な関係を保っているご両親であっても、同じ招待状で連名にすると受け取った側が戸惑う可能性が高いです。宛名書きは、お父様宛には旧姓ではなく現在の姓(再婚されていれば新しい姓)で送りましょう。お母様宛も同様です。特にお母様が旧姓に戻っている場合、宛名が新郎の姓と異なるため親戚が不思議に思うかもしれません。その点も後述する席次表などで配慮できますので、まずは正しい宛名で失礼のないように送りましょう。
報告・招待に関してもう一つ:義両親や親族への根回しです。新婦側や周囲のゲストと同様、新郎側のゲストにも離婚の事実をどう周知するか考えておきます。幸い翔太さんの場合、新婦(奥様)側には特に問題がないと仮定すると、式全体としては「新郎の両親は離婚して別々に座っている」という状況になります。このことを事前に式場スタッフにも伝えておくと安心です。プランナーや司会者が配慮して紹介の言葉を調整してくれたり、写真撮影時の並び順を工夫してくれたりします。また、親戚筋には「うちの両親は離婚していて…」と早めに打ち明けておくと、披露宴で親戚代表挨拶を依頼する際などにフォローを頼みやすくなります。筆者の経験上、親戚代表のスピーチで機転を利かせて「新郎〇〇君はお母さんに女手一つで育てられ…」と自然に触れてくれた例もありました。その場では会場中が温かな拍手に包まれ、ご両親も笑顔で頷いておられましたよ。
結婚式当日の席次・進行で気を付けること
両親双方を結婚式に招待できることになったら、次は席次や進行面の工夫です。離婚されたご両親が気まずさを感じず、かつゲストにも違和感を与えにくい形を目指しましょう。
席次配置:無理に「両親」で並ばせない
最も重要なのは披露宴の席次配置です。日本の結婚式では、一般的に新郎新婦の両親と親族は高砂席(メインテーブル)に向かって下手・上手のそれぞれ最前列に並ぶ形(いわゆる親族席)が基本です。しかし、離婚されたご両親が「隣同士に座るなんて耐えられない」と感じる場合、一緒のテーブルに着席させるのは避けた方が無難でしょう。実際、「母は父と顔を合わせたくない、同じテーブルは嫌だ」と強く主張したケースもあります。ではどうするか?ご両親を別々のテーブルに配置する方法があります。
例えば、新郎側親族席を2卓用意し、一方にお父様、もう一方にお母様を座っていただく形です。お父様にはお父様側の親戚や知人と同じ卓に、お母様にはお母様側の親戚や友人と同じ卓に入ってもらえば、お二人が同席する必要はありません。ポイントは、周囲から不自然に見えないよう工夫することです。そのために、前述した肩書きを外した席次表や親族席を複数作るレイアウトが役立ちます。「親族席=両親が揃って座るもの」という固定観念を取り払ってしまえば、案外自由に配置しても問題ないんです。
実例を挙げると、ある新郎新婦は離婚した両親それぞれとその親族を別テーブルにし、席次表には両親の名字を敢えて統一せず記載しました(父は旧姓のまま、母は再婚後の名字)。さらにテーブル名も「○○家親族席」とせず、両方とも「新郎親族席」とだけ表記することで、ゲストから見ると「新郎側は親族席が二つあるのね」程度にしか思われなかったそうです。「父と母が離れて座っても不自然に見えない」配慮として、親族席を2箇所に分け肩書きを取るアイデアは有効ですね。
また、披露宴会場のレイアウトによっては、ご両親の席を真正面ではなく少し角度をずらして配置することも検討できます。例えばコの字型やロの字型のテーブル配置であれば、お父様は高砂から見て左前方、お母様は右前方の席に。それぞれの隣には信頼できる親族(叔父叔母や兄弟姉妹など)に座ってもらい、気まずさを和らげてもらいましょう。同じ卓にさえしなければ、最低限直接会話しなくて済む環境は作れます。
さらに、待合室や受付での動線も工夫ポイントです。式場には通常、新郎側親族と新婦側親族で別々の控室が用意されます。翔太さんの場合、新郎側親族控室でお父様とお母様が顔を合わせてしまう恐れがありますよね。事前に式場スタッフにお願いして、たとえばお父様には親族控室ではなく別の個室(もしくは親しい友人の待合室に混ざってもらう等)を案内してもらうよう手配できます。また、受付も別々に到着する時間帯をずらすよう促すなど、式開始前から徹底して両親を接触させない工夫が可能です。ここはプランナーの腕の見せ所なので、遠慮なく相談しましょう。

挨拶・スピーチ・写真撮影:ケース別の対処法
離婚したご両親が揃って出席する際、悩ましいのが挨拶や写真撮影の場面です。一般的には新郎新婦それぞれの父親がゲスト代表への謝辞を述べたり、両家親と新郎新婦で集合写真を撮ったりします。このとき、離婚して気まずい二人に並んで立ってもらうべきかどうか…。
謝辞(挨拶)について:必ずしもお父様が行う必要はありません。昨今は、新郎本人が締めの挨拶をするケースも増えています。「本日はお忙しい中お集まりいただき…」という締めの言葉を新郎新婦が連名で述べても良いですし、新郎だけで代表してもOKです。もしどうしても父親に話してほしい場合は、育ててくれた方の親に頼むのが自然でしょう。翔太さんの場合なら、お母様がその役割を担うことも考えられます。ただ、日本の披露宴で新婦母(新郎母)が謝辞を述べるのはかなり異例なので、そこは無理せず新郎が挨拶する方法がスマートかもしれません。「両家を代表して、新郎である私から一言御礼申し上げます…」と切り出せば何ら不自然ではありません。ゲストも「最近はそういう形もあるのね」と受け止めるだけでしょう。
写真撮影について:集合写真や各卓写真などで両親と一緒に写る機会があります。カメラマンには事前に「両親同士は隣に並ばせないでほしい」と伝えておきましょう。プロのカメラマンは離婚家庭の撮影にも慣れていて、「一緒に撮りますか?それとも別々に撮りますか?」と事前に確認してくれることが多いです。もし両親が「一緒に写るのは嫌だ」ということであれば、新郎と父のツーショット、新郎と母のツーショットといった個別ショットを用意し、全員揃っての写真は無理に撮らない判断もアリです。逆に、「この機会だから親子3人で写真を撮りたい」という希望があれば、短時間でパパッと撮影してしまいましょう。プロの声掛けに従って一瞬だけ笑顔で隣に並んでもらえれば充分です。離婚されていても、お二人にとってはあなたの両親であることに変わりありません。「子どもの晴れ姿を写真に残すため」と割り切ってもらえれば、意外と協力してくれるものですよ。
披露宴中の演出・席次紹介:司会者による席次紹介(「新郎のお父上の○○様、母上の○○様…」)をどうするか悩むところですが、これもケースバイケースです。もし両親とも出席しているなら、たとえ離婚していても司会者は通常通り紹介します。ゲストにわざわざ「実は離婚されています」なんてアナウンスはしませんし、する必要もありません。むしろ何事もないように紹介してもらった方が場がスムーズです。新郎新婦側が気にしなければ、両親には形式上一緒に起立してもらう場面(お色直し退場時のエスコート役など)を設けてもOKです。ただこれはご両親の関係性によります。無理に一緒に立たせることでお互い辛い思いをするなら、省略できる演出は省きましょう。先輩カップルの中には、「形式にこだわらず適当に人数合わせればよい」と義両親が言ってくれたことで、両親が並んで立つような場面自体を作らなかったという例もあります。要はお二人(とご両親)が少しでもストレスなく過ごせるよう、「こうあるべき」に囚われない演出設計を心がけることです。
周囲の理解とサポートを得る
離婚したご両親を招待する場合、当人同士が一番緊張したり不安だったりするかもしれません。そんな時こそ、周囲のサポートが大切です。新郎新婦はもちろん、親族やスタッフの協力体制を整えておきましょう。
- 親族の協力:例えば、お父様がお一人でポツンと座ることのないように、叔父様や祖父など男性の親族に「当日は父の隣に座って話し相手になってもらえませんか」とお願いしておくと良いでしょう。同様にお母様にも、仲の良い親族女性が隣につくよう配置すれば安心です。親族紹介の場でも、進行役(司会や親戚代表)が気を利かせてくれるかもしれません。事前に親しい親族には「二人にはなるべく別々に過ごさせたいのでフォローお願いしますね」と声をかけ、みんなで見守る体制を作りましょう。
- スタッフとの共有:プランナーや司会者、会場スタッフには離婚という事情をしっかり共有しておきます。プロ側もできる限りの配慮をしてくれるはずです。具体的には、受付で両親が顔を合わせないよう誘導するとか、送迎の車を別々に手配する、集合写真の際に自然と立ち位置を調整するといった細やかな気遣いをしてくれます。筆者も司会者と連携して、「お開き後の花道では両家別々にお並びいただきましょう」とさりげなく案内し、新郎側ご両親が左右に離れて新郎新婦を見送る形にしたことがあります。ゲストには違和感なく、当人たちも一定の距離が保ててホッとされていました。事前打ち合わせで不安点はすべて伝えることが、トラブル回避の第一歩です。
- 義家族・新婦の理解:新郎側の事情とはいえ、新婦や新婦側のご家族にも協力してもらいましょう。例えば、新婦がお色直し中座のエスコート役に自分の母を指名する際、同時に新郎のお母様にも付き添ってもらう演出にして、離婚したお父様を自然に外すという方法があります(新郎父にはゲスト卓を回って乾杯してもらう等別の役目を用意)。こうしたお互い様の気遣いは、義両親にも伝わるものです。新婦側が「新郎さんのご事情、承知しております。一緒にいい式にしましょうね」と言ってくれたら、ご両親も心強いでしょう。
離婚した両親によるトラブルを防ぐために
翔太さんが一番心配されていた、「式当日、離婚した両親がケンカしたり雰囲気が悪くなったらどうしよう」という点について具体的なトラブル回避策をまとめます。
- 直接対面する時間を極力減らす:これはこれまで述べてきたように、席を分け、別々に過ごしてもらうことで実現できます。さらに付け加えるなら、到着と退出のタイミングもずらすこと。例えばお父様には開宴ギリギリに来てもらい、お母様には少し早めに来てもらうよう個別に連絡しておけば、控室で鉢合わせしません。お開き後も先にどちらかを送迎車に案内し、もう一方はゲストのお見送りまで会場に残ってもらうなど工夫できます。式場スタッフがさっと誘導しますので、打ち合わせ時にお願いしておきましょう。
- アルコールコントロール:お酒が入ると感情的になりやすい方がご両親にいる場合は要注意です。披露宴ではついお酌で杯を重ねがちですが、親族席についてくれた親戚にも協力を仰ぎ、飲み過ぎないようさりげなくセーブしてもらいましょう。「〇〇(新郎)は今日は飲まないからお父さんも控えてあげてね」など冗談めかして声をかけてもらうと角が立ちません。会場スタッフにも、あまり頻繁にお酌に回らないよう配膳係に伝えてもらうこともできます。泥酔して昔のわだかまりをぶちまけ…なんて事態は絶対避けたいですものね。
- 万一の退席先を用意:これは滅多に無いことですが、万一両親間で口論になったり、一方が精神的に耐えられず途中退席…といった事態もゼロではありません。そうなった場合に備え、控室を予め用意しておくと安心です。プランナーに相談して、親族控室とは別に小部屋を借りられないか聞いてみましょう(式場によっては空き部屋を無料で使わせてくれる場合もあります)。そこにスタッフがすぐ案内できるよう準備しておけば、会場内で揉めるリスクを減らせます。また、新郎新婦の友人など信頼できる第三者を「いざというときの説得役」としてお願いしておくのも手です。お父様がヒートアップしそうになったら学生時代の親友に宥め役に回ってもらう、といった具合ですね。
- 周囲の目を気にしすぎない:最後にメンタル面ですが、「両親が離婚してると周りにバレたら恥ずかしい」という思いは捨てましょう。確かに昔は離婚が珍しく、偏見もあったかもしれません。でも今やそれほど特別なことではありませんし、ゲストだってわざわざ勘繰ったりしません。当日親族やゲストが「新郎の両親はいないの?」などと聞いてくることはまず無いでしょうし、仮に親戚の中に多少好奇の目で見る人がいても、おめでたい席でとやかく言う方がマナー違反です。離婚の事実を知っている親族の方も、場を白けさせるような発言は絶対にしません。ですから、あまり周囲の目を気にしすぎず、「自分たちの幸せを祝ってもらうんだ」という気持ちで堂々としていてくださいね。
新郎本人が心がけたいこと:感謝と気配りと前向きさ
翔太さんのように、ご自身のご両親同士があまり良い関係ではない場合、新郎本人も胃が痛む思いでしょう。でも、こんな時だからこそ新郎ができることがあります。
一つはご両親それぞれに感謝の気持ちを伝えることです。離婚していても、自分を育ててくれたこと、生んでくれたことへの感謝はきっとあるはず。式の前でも最中でも構いません。「今日は来てくれてありがとう」とそれぞれに声をかけてください。それだけで親御さんの心はかなり和らぎます。親としても、「自分の子どもの晴れ姿を見にきて良かった」と思えるでしょう。
次に新郎自身が冷静でいること。あなたがオロオロしていると、ご両親にも伝染します。逆に、あなたが終始ニコニコと落ち着いて振る舞っていれば、「息子がこんなに幸せそうなのだから自分たちも水を差すまい」と思ってくれるかもしれません。式の最中はできるだけご両親に満面の笑みを向け、「お父さん、お母さん、ありがとう」とアイコンタクトするくらいの余裕を持てると理想的です。
最後に新婦への気配りもお忘れなく。自分のことで手一杯になりがちですが、奥様もあなたを支えようと緊張しています。当日は二人で協力し、「何があっても二人で乗り切る」という強い気持ちで挑みましょう。そうすれば、多少のハプニングも笑い話にできるくらいの度量が備わるはずです。
おわりに:家族の形は違っても、最高の一日を迎えられる
両親の離婚という事情を抱えていても、工夫次第で何の問題もなく楽しい結婚式を挙げることができます。実際、離婚した両親が久々に一堂に会したけれど、我が子の結婚式では笑顔で協力し合った、という話は珍しくありません。ある新郎は一人っ子で両親が離婚していましたが、「息子は一人だから今回くらいは…」とご両親が歩み寄り、披露宴中も並んで座って笑顔でゲストを迎えていたそうです。終わってみれば周囲の誰も離婚に気付かなかったほどだったとか。
大切なのは、お互いへの思いやりと事前準備です。翔太さんも最初は不安でいっぱいでしたが、一つひとつ段取りを整える中で「これなら大丈夫かもしれない」と表情が明るくなっていきました。最後には「両親にとっても自慢の息子でいられるよう、胸を張って式に臨みます」と笑顔で語ってくれたんですよ。
家族の形は人それぞれです。両親が離婚しているからといって、幸せな結婚式を諦める必要は全くありません。あなたとパートナーが愛を誓い合う大切な日、それを祝福したいと願う人たちが集まってくれる、それだけで十分に素敵な式になります。どうか自信を持って準備を進めてくださいね。
私、橘さおりも陰ながら応援しております。困ったときはプロに頼って、一生の思い出に残る晴れの日を迎えてください。新郎新婦とご両親、皆が笑顔で過ごせる温かな結婚式となりますように。心からお祈りしています。
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Profileこの記事を書いた人
橘 さおり(たちばな さおり)
■生まれた年
1987年
■性別
女性
■経歴・職歴
ブライダル業界経験15年。大手ホテルウェディングプランナーとして8年勤務後、現在は都内の独立系ウェディングサロンでチーフプランナーとして活躍中。これまでに500組以上のカップルを担当。
■性格・特徴
・穏やかで聞き上手。包容力があり、相談者に安心感を与える。
・細やかな気配りと的確なアドバイスが好評。相手の状況や感情に寄り添い、相手が求めている言葉を自然と引き出す能力を持つ。
■得意分野
・結婚準備のファーストステップ(親・職場・友人への報告や手続き)へのアドバイス。
・カップルそれぞれの性格や家族背景に合わせたオーダーメイドな提案。
・家族間の微妙な関係性や伝統的価値観など、デリケートな話題への対応。
■ライフスタイル
・夫と小学生の娘との3人暮らし。自身の経験からも、仕事と家庭の両立や親子関係への理解が深い。
・趣味は旅行、読書、カフェ巡り。プライベートで訪れた場所や経験を仕事に生かすことも多い。
■提供するアドバイス例
「ご両親への報告は、できるだけ早めに直接会って伝えると印象が良いですよ。その際には、今後のことをまだ決めていないことも正直に伝えて、両親にも意見を聞いてみましょう。」
「感謝の気持ちは具体的なエピソードを交えて伝えるとより伝わります。親御さんはお二人の成長を喜んでくれるはずです。」